福祉・介護職員等処遇改善加算|新規取得の全体フローを解説(体制届出・計画書・実績報告書)

福祉・介護職員等処遇改善加算|新規取得の全体フローを解説(体制届出・計画書・実績報告書) 労働社会保険諸法令の基礎知識
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ここからは、初めて処遇改善加算を取得する事業所向けの解説です。

この記事では、取得・運用の全体像となる3つの書類提出の流れと、それぞれの期日について解説します。

林 利恵

Rie HAYASHI, MPH, PhD
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博士(医学)
特定社会保険労務士
東豊社労士事務所 代表
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医学研究者から社労士へ転身
労働衛生の専門知識を活かし
・就業規則作成
・メンタルヘルス対策
・両立支援
を得意としています
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最低限、どこから目指すか

いきなり最上位の加算Ⅰを目指すのではなく、まずは加算Ⅳ、または加算Ⅲを最初の目標にするのが現実的です。土台となる月額賃金改善要件とキャリアパス要件Ⅰ・Ⅱ、そして職場環境等要件を固めて下位区分を確実に取得し、その後で上位区分を目指す、という順番が無理のない進め方です。

新規取得・運用は「3つの提出」で進む

処遇改善加算の取得・運用は、次の3段階の書類提出で回していきます。体制届出(算定の前に届け出る)、処遇改善計画書(年度のはじめに計画する)、実績報告書(年度終了後に報告する)の3つです。

つまり、新規取得時には①体制届出、②処遇改善計画書を提出します。年度終了後に③実績報告書を提出します。

以下通達に基づく原則を示しますが、詳細は、提出先の指定権者(市町村・都道府県など)の情報をご確認ください。

①体制届出

事業所ごとに、介護給付費等の算定に係る体制等状況一覧表等の必要書類一式を提出します。期日は、算定を開始する月の前月15日までです。なお、令和8年4月から新規に算定する場合や区分変更の場合は、原則として4月1日が期日ですが、都道府県知事等の判断で4月15日までとしても差し支えないとされています。

②処遇改善計画書

所定の様式で作成します。期日は、当該年度に初めて算定する月の前々月の末日までです。例えば9月から算定を開始する場合は7月末日までとなります。なお令和8年度については、4月・5月分を6月以降分とあわせて、令和8年4月15日までに提出することとされています(全国共通)。計画書は根拠資料とあわせて2年間保存します。また、新規に指定申請をする場合は、指定申請と同時に届出をすることで、事業の開始月から算定できます。

③実績報告書

所定の様式で作成します。期日は、各事業年度の翌年度の7月末までです。例えば4月〜翌3月分の実績を、翌年度7月31日までに報告します。これは、最終月である3月分の加算の支払が翌年度5月であり、その翌々月の末日が7月31日となるためです。報告書は根拠資料とあわせて2年間保存します。なお、自治体によっては、報酬の返還請求の消滅時効(5年)に合わせて、関係書類の保存年限を5年とするローカルルールを設けている場合があるため、提出先の自治体の定めを確認しておくことが望ましいでしょう。

法人単位の一括作成も可能

複数の事業所をもつ法人は、計画書・実績報告書を法人単位で一括作成できます(提出先以外は同一内容で差し支えありません)。ただし、提出は各事業所の指定権者ごとに行います。

むすび

新規取得は、「体制届出→計画書→実績報告書」という3ステップで進みます。令和8年度については、計画書の4月15日が全国共通の期日であり、体制届出もこれにそろえる運用が多いものの、その期日設定は指定権者の判断のため確認が必要です。書類は根拠資料とあわせて2年間保存します。

令和8年度の福祉・介護職員等処遇改善加算の取得に係る処遇改善計画書の提出期限について

福祉・介護職員の処遇改善|厚生労働省