この記事では上位区分の取得に向けて、令和8年6月に新設された上乗せ区分「Ⅰロ・Ⅱロ」と、その鍵となる令和8年度特例要件(生産性向上・協働化)の満たし方について解説します。
「ロ」区分とは(上乗せ区分)
令和8年6月以降、各区分に「イ」と「ロ」があります。
- Ⅰロ=Ⅰイの全要件+⑧令和8年度特例要件
- Ⅱロ=Ⅱイの全要件+⑧令和8年度特例要件
「ロ」は、生産性向上・協働化に取り組む事業者への上乗せであり、より高い加算率が適用されます。
⑧令和8年度特例要件の構造
令和8年度特例要件は、(ア)または(イ)と、(ウ)を満たすことが必要です。
(ア)生産性向上の取組
別紙表3の「生産性向上」から5以上の取組(うち⑱・㉑は必須)を実施します。
(イ)協働化の取組
法人が社会福祉連携推進法人に所属していることが必要です。
(ウ)基本給等への充当
処遇改善加算Ⅱロ(一部サービスはⅠロ)の加算額の2分の1以上を「基本給等」の改善に充てます。
必須の取組⑱・㉑とは(アを選ぶ場合)
(ア)の生産性向上ルートを選ぶ場合、次の2つが必須です。
- ⑱ 業務支援ソフト・情報端末(記録・情報共有・請求転記が不要なもの/タブレット端末等)の導入
- ㉑ 各種委員会の共同設置・指針等の共同策定・物品の共同購入・ICTインフラの共同整備・人事/福利厚生システムの共通化等(協働化を通じた職場環境の改善)
「ICT化(⑱)」と「協働化(㉑)」が、生産性向上ルートの軸となります。
誓約による先行取得も可能
令和9年3月末までに特例要件の取組を行うことを処遇改善計画書で「誓約」すれば、申請時点から要件を満たすものとして取り扱われます。
誓約した場合は、令和9年3月末までに実施し、実績報告書で報告します。
審査・資料の扱い
特例要件の取組状況については、一律の資料提出は求められません。
ただし、根拠資料を用意し、指定等権者の求めがあった場合には速やかに提出します。
根拠資料の保存期間は2年間が原則ですが、自治体によっては5年とする運用があるため、確認が必要です。
むすび
Ⅰロ・Ⅱロは、「イの要件+令和8年度特例要件」によって上乗せが得られる区分です。
特例要件は、「(ア)生産性向上5以上の取組」または「(イ)社会福祉連携推進法人への所属」のいずれかに、「(ウ)基本給等への2分の1以上の充当」を加えて満たします。
誓約による先行取得も可能であり、令和9年3月末までの実施が条件となります。
現区分から上位区分へ移行するために必要な追加要件の整理については別記事で解説します。
