こども性暴力防止法|こまもろうシステムとGビズID・事業者情報の事前登録を解説(まとめ登録・マイナアプリ)

こども性暴力防止法|こまもろうシステムとGビズID・事業者情報の事前登録を解説 労働社会保険諸法令の基礎知識
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こども性暴力防止法の手続は、すべて「こまもろうシステム」というオンラインのシステムで行います。義務対象事業者がこのシステムに入れなければ、12月25日の施行日に犯罪事実確認の手続を始められません。事前登録の仕組みと、施行までに確認しておきたいことをまとめました。

林 利恵

Rie HAYASHI, MPH, PhD
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博士(医学)
特定社会保険労務士
東豊社労士事務所 代表
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医学研究者から社労士へ転身
労働衛生の専門知識を活かし
・就業規則作成
・メンタルヘルス対策
・両立支援
を得意としています
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こまもろうシステムとは

こまもろうシステムは、こども性暴力防止法に基づく事務手続を行うための、こども家庭庁のシステムです。正式名称は「こども性暴力防止法関連システム」といいます。

事業者がこのシステムで行う手続には、たとえば次のものがあります。

  • 対象となる従事者の登録
  • 従事者への戸籍情報等の登録依頼
  • 犯罪事実確認書の交付申請と受領
  • 情報管理規程の提出
  • 犯罪事実確認が完了したことの届出

犯罪事実確認書とは、従事者に特定性犯罪の前科があるかどうかの結果を記した書面です。この申請から受け取りまで、すべてシステム上で進みます。

義務対象事業者は「施行日から直ちに」

学校・保育所・放課後等デイサービスなどの義務対象事業者(法律上は「学校設置者等」)は、施行日から直ちに犯罪事実確認の手続を行えるようにしておく必要があります。

これは、全員の確認を施行日に一斉に申請しなければならない、という意味ではありません。いま働いている従事者(現職者)の確認は、施行後3年以内に行えばよいとされています。施行日を迎えた時点で、システムを使える状態になっていることが求められているのです。

そのため、こども家庭庁は施行前に義務対象事業者の情報をまとめてシステムに登録し、事業者ごとのアカウントを発行しています。これを「まとめ登録」と呼びます。

まとめ登録の流れ(4月〜7月に実施済み)

まとめ登録は、次の流れで進められました。

手順内容時期
①事業者がGビズID(プライム)を取得令和8年4月末頃までに求められていた
②事業者がまとめ登録様式を所轄庁へ提出令和8年4月〜7月の指定期間
③所轄庁が様式を取りまとめ、こども家庭庁がシステムに一括登録―
④事業者アカウントを発行―

GビズIDは、法人や個人事業主が行政のオンライン手続で使う共通のIDです。所轄庁とは、その施設や事業を指導・監督する行政機関のことで、放課後等デイサービスであれば指定を受けた都道府県や市が該当します。

まとめ登録の対象は義務対象事業者だけです。学習塾やスポーツクラブなどの認定対象事業者(民間教育保育等事業者)は、認定を申請する前に自分でアカウントを登録します。

アカウント発行後にすること

事業者アカウントが発行されたら、次の手順でシステムを使える状態にします。

  • GビズIDでシステムにアクセスし、本人認証(マイナアプリ〔旧マイナポータルアプリ〕またはパスキー)を行って初回登録をする
  • 必要に応じて、担当者ごとの追加アカウントを作り、権限を設定する

権限の設定では、犯歴情報を見られる人をできるだけ少なくしてください。準備ガイドも、犯歴情報の取扱者は必要最小限にするよう求めています。

従事者側の準備

システムを使うのは事業者だけではありません。従事者も自分のアカウントを登録し、戸籍情報を登録します。

登録はマイナンバーカードを使うのが原則です。カードがなくても登録はできますが、別の本人確認書類をアップロードする必要があり、審査に時間がかかります。

マイナンバーカードを持つかどうかは本人の自由です。事業者としては、カードがないと手続に時間がかかることを、施行前に従事者へ伝えておくとスムーズに進みます。

事前登録をしていない・分からない場合

まとめ登録の期間内に登録できなかった場合や、施行後に新たに事業を始める場合の手続は、現時点の公表資料では確認できませんでした。心当たりがある事業者は、早急に所轄庁へ問い合わせてください。

なお、登録内容の確認のため、こども家庭庁(「@kodomono-shiro.jp」ドメイン)からメールや電話が来ることがあります。見慣れないドメインでも、こども家庭庁の案内に記載された正式な連絡先です。

今後の公表予定

システムのマニュアルは、現在も整備が進んでいます。

  • 義務事業者向けマニュアル:8月25日時点の素案が公表済み。施行時に更新版を公表する予定
  • 従事者向けマニュアル:秋ごろの公表を目指している

また、施行後に年1回行う定期報告の機能は、施行時点ではまだ使えず、施行後に順次公開される予定です。

まとめ

  • こども性暴力防止法の手続は、すべてこまもろうシステムで行う
  • 義務対象事業者は、施行日から直ちに手続を行えるようにしておく必要がある(現職者の確認は施行後3年以内)
  • まとめ登録は令和8年4月〜7月に実施済み。アカウント発行後は初回登録と権限設定を済ませる
  • 従事者のアカウント登録はマイナンバーカードが原則。カードがないと時間がかかることを事前に伝える
  • 登録状況が分からない場合は、すぐに所轄庁へ確認する

システムに入れるかどうかは、今日からでも確認できます。まずは自社の登録状況とアカウント発行の通知を確かめてください。

参考資料