こども性暴力防止法への対応では、日本版DBSの犯罪事実確認とは別に、採用段階での書類整備が重要になります。
この記事では、募集要項・誓約書・内定通知書の整備について、社労士の視点から解説します。
なぜ採用段階の書類整備が必要か
日本版DBSの犯罪事実確認とは「別に」、採用過程で特定性犯罪前科がないことを書面で確認しておくことが、内定取消し・本採用拒否等を適法に行う前提となります。
こども家庭庁は「募集要項・求人票参考例」「誓約書・内定通知書参考例」を公開しています。
こども性暴力防止法に基づく措置を行うに当たって活用できる各種ひな型・参考例 リンク集|こども家庭庁
①募集要項・求人票
採用条件として、特定性犯罪前科がないこと(特定性犯罪事実該当者でないこと)等を明示します。
②誓約書
応募者・内定者から、特定性犯罪前科がないことを書面で誓約してもらいます(履歴書での確認とあわせて行います)。
③内定通知書
内定取消事由として「重要な経歴の詐称」等を明記します。
なぜ「3点セット」で整えるのか
- 募集要項で採用条件として明示する
- 誓約書・履歴書で前科の有無を書面確認する
- 内定通知書に内定取消事由を明記する
この3点を整えることで、前科を偽っていた場合に「重要な経歴の詐称」として、内定取消し・本採用拒否等の根拠とすることができます。
履歴書だけでは確認にならない点に注意
近年の履歴書様式は、プライバシー配慮の観点から「賞罰欄」がないものが主流です。そのため、単に履歴書を提出してもらうだけでは、前科の有無を確認したことになりません。
だからこそ、3点セットの②にあたる「独自の誓約書」や「専用の確認書」を別途差し出す実務が、これまで以上に決定的に重要になります。
重要:犯罪事実確認とは別物
法に基づく犯罪事実確認は、これら採用段階の確認とは別物です。
両者をセットで整えることで、はじめて適法な対応が可能になります。
むすび
採用関係書類の整備は、募集要項での条件明示・誓約書での書面確認・内定通知書での取消事由明記という3点セットで進めます。
近年の履歴書には賞罰欄がないため、独自の誓約書・確認書による書面確認が不可欠です。
これらは日本版DBSの犯罪事実確認とは別の備えであり、両者をそろえることで適法な内定取消し・本採用拒否が可能になります。
