相談体制・苦情処理・不利益取扱いの禁止・紛争解決|パートタイム・有期雇用労働法を解説

相談体制・苦情処理・不利益取扱いの禁止・紛争解決|パートタイム・有期雇用労働法を解説 労働社会保険諸法令の基礎知識
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パートタイム・有期雇用労働法は、短時間・有期雇用労働者の権利保護のため、相談体制の整備・苦情処理・紛争解決の仕組みを定めています。

この記事では、各制度の内容と2026年10月改正のポイントについて解説します。

林 利恵

Rie HAYASHI, MPH, PhD
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博士(医学)
特定社会保険労務士
東豊社労士事務所 代表
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医学研究者から社労士へ転身
労働衛生の専門知識を活かし
・就業規則作成
・メンタルヘルス対策
・両立支援
を得意としています
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相談体制の整備(第16条)

事業主は、短時間・有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する事項について、短時間・有期雇用労働者が相談できる体制を整備しなければなりません(義務)。

第6条の「相談窓口」の明示義務と連動しています。

苦情処理(第22条)

事業主は、短時間・有期雇用労働者から苦情の申出を受けたときは、苦情処理機関(労使で構成)に処理を委ねる等、自主的な解決を図るよう努めなければなりません(努力義務)。

不利益取扱いの禁止

事業主は、短時間・有期雇用労働者が第24条の紛争解決の援助を求めたことを理由として、解雇その他不利益な取扱いをしてはなりません。

紛争解決の手続き

①厚生労働大臣(都道府県労働局長)による助言・指導・勧告(第18条)

紛争当事者からの申出に基づき実施されます。勧告に従わない場合は企業名公表の可能性があります。

②調停(第25条)

紛争当事者のいずれかからの申請に基づき実施されます。調停委員会が調停案を作成し、受諾を勧告します。対象は短時間・有期雇用労働者と事業主との間の紛争です。

パート・有期過半数代表者(雇用管理指針2026年10月改正)

就業規則の作成・変更の際に意見を聴くパート・有期過半数代表者の要件として以下が明記されます。

  • 管理監督者でないこと
  • 適正な手続きにより選出された者であって事業主の意向に基づき選出されたものでないこと

また、正当な行為を理由とした不利益取扱いの禁止と、事務遂行のための必要な配慮(事務スペース・機器の提供等)を行うことが指針に明記されます。

むすび

パートタイム・有期雇用労働法は、相談体制の整備(義務)・苦情処理(努力義務)・紛争解決援助の申出を理由とする不利益取扱いの禁止を定めています。

紛争解決は助言・指導・勧告と調停の2段階で対応されます。

2026年10月改正ではパート・有期過半数代表者の選出要件・保護・配慮の内容が雇用管理指針に明記され、より適正な運用が求められます。