RI規制法|放射線取扱主任者の選任義務を解説(第1〜3種免状の区分)

RI規制法|放射線取扱主任者の選任義務を解説 労働社会保険諸法令の基礎知識
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RI規制法では、放射線障害の防止を監督させるため、事業者に放射線取扱主任者の選任を義務付けています。

この記事では、主任者の役割・免状の区分・選任要件、そして表示付認証機器を導入する場合の関連規制について解説します。

林 利恵

Rie HAYASHI, MPH, PhD
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博士(医学)
特定社会保険労務士
東豊社労士事務所 代表
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医学研究者から社労士へ転身
労働衛生の専門知識を活かし
・就業規則作成
・メンタルヘルス対策
・両立支援
を得意としています
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放射線取扱主任者とは(法第34条)

許可届出使用者等は、放射線障害の防止について「監督」を行わせるため、放射線取扱主任者を選任しなければなりません。

これは個々の取扱者に求められる資格ではなく、施設全体の安全管理を統括する者の資格です。

免状は3種類(業務範囲が異なる)

第1種は、すべての施設で選任可能で、最も業務範囲が広い免状です。

第2種は、密封RIの一定の範囲に限られ、非密封RIや放射線発生装置の施設では選任できません。

第3種は、販売・賃貸業者等の限られた範囲が対象です。

第1種・第2種は試験合格に加えて資格講習の修了が必要であり、第3種は資格講習のみで取得できます。

区分ごとの選任要件(主なもの)

第1種免状が必要となるのは、特定許可使用者、非密封RIを使用する許可使用者、許可廃棄業者です。

密封RIのみを使用する許可使用者は、第1種または第2種免状で足ります。

届出使用者、届出販売・賃貸業者は、第1種・第2種・第3種のいずれかの免状で足ります。

なお、表示付認証機器届出使用者は、主任者の選任が免除されます。

医療・製造現場の特例

放射性同位元素・放射線発生装置を診療のために用いるときは、医師・歯科医師を主任者として選任できます。また、薬機法上の医薬品等の製造所で使用するときは、薬剤師を選任できます。

代理者の選任

主任者が旅行・疾病等で職務を行えない場合は、代理者を選任します。

その期間が30日以上のときは、選任から30日以内に原子力規制委員会へ届け出る必要があります。

定期講習

選任された主任者は、定められた期間ごとに、登録機関による「定期講習」を受講しなければなりません。

表示付認証機器を導入する場合の関連規制

設計認証を受けた表示付認証機器を導入する場合、関連する規制の扱いは次のとおりです。

労基署への届出(労働安全衛生法第88条の計画届)は、労働安全衛生規則別表第七の規定により対象から明示的に除外されており、届出は不要です。

電離則の管理区域の設定・線量測定・特殊健康診断については、電離則に直接の免除規定があるわけではありません。

設計認証により機器の線量が極めて低く遮蔽されているため、電離則第3条が定める管理区域(3月間1.3mSvを超えるおそれのある区域)がそもそも形成されず、その結果として、管理区域に立ち入る放射線業務従事者も存在しないため、これらの義務が生じないという整理です。

ただし、機器またはその付近への標識掲示義務(電離則第14条)は残ります(掲示事項は簡素化されています)。

この取扱いは、「電離放射線障害防止規則及び労働安全衛生規則の一部を改正する省令の施行について」(平成17年6月1日基発第0601005号)に基づくものです。

むすび

RI規制法の放射線取扱主任者は、「施設全体の安全管理の統括者」であり、扱うRIの種類・形態に応じて必要な免状の種類が定められています。

作業ごとの指揮を担う電離則の作業主任者とは役割が異なります。

また、表示付認証機器を導入する場合は、届出・管理区域設定等の関連規制が大きく簡素化される点も、実務上の重要なポイントです。

次回は、施設基準(使用・貯蔵・廃棄施設)と管理区域について解説します。