パートタイム・有期雇用労働法第14条は、事業主に対して短時間・有期雇用労働者への待遇に関する説明義務を課しています。
雇い入れ時の説明義務と求めがあった場合の説明義務の2種類があります。
この記事では各義務の内容・説明方法・不利益取扱いの禁止について解説します。
説明義務の2種類
第14条には以下の2種類の説明義務があります。
- 雇い入れ時の説明義務(第14条第1項)
- 求めがあった場合の説明義務(第14条第2項)
①雇い入れ時の説明義務
事業主は、短時間・有期雇用労働者を雇い入れたときは、速やかに、講じた措置の内容を説明しなければなりません。説明すべき措置の内容は、賃金・教育訓練・福利厚生施設等に係る措置の内容(第6条〜第13条の措置)です。
説明資料の例(均等待遇の場合)

説明資料の例(均衡待遇の場合)

②求めがあった場合の説明義務
事業主は、短時間・有期雇用労働者から求めがあった場合は、以下を説明しなければなりません。
- 通常の労働者との間の待遇の相違の内容
- 待遇の相違の理由
- 第6条〜第13条の措置を講じるにあたり考慮した事項
説明の方法
以下のいずれかの方法により説明します。
- 資料を活用し、口頭により説明する方法(説明に活用した資料を交付することが望ましい)
- 説明すべき事項を全て記載したわかりやすい内容の資料を交付する等の方法
なお、資料の交付が困難な場合でも、求めがあれば閲覧させる等の工夫をするよう努めることが必要です。
説明資料の例

求めがない場合の周知等(2026年10月改正・雇用管理指針)
求めがない場合でも、労働契約の更新時等に以下の対応をとることが望ましいとされています。
- 待遇差の内容・理由に関するわかりやすい資料を交付すること
- 待遇の相違の内容・理由について説明を求めることができることを周知すること
不利益取扱いの禁止
事業主は、短時間・有期雇用労働者が説明を求めたことを理由として、解雇その他不利益な取扱いをしてはなりません。
むすび
第14条の説明義務は、雇い入れ時に措置の内容を説明する義務と、求めがあった場合に待遇の相違の内容・理由を説明する義務の2種類があります。
説明は資料を活用した口頭説明または書面交付のいずれかによります。
2026年10月改正では求めがない場合でも更新時等に資料交付や周知をすることが望ましいとされ、説明を求めたことを理由とする不利益取扱いは禁止されています。
