こども性暴力防止法|「児童対象性暴力等」の定義と対象行為を解説

こども性暴力防止法|「児童対象性暴力等」の定義と対象行為を解説 労働社会保険諸法令の基礎知識
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こども性暴力防止法を理解するうえで最も重要なのが、「児童対象性暴力等」の定義です。

この概念は刑罰の有無とは別の、防止措置のための概念である点に特徴があります。

この記事では、「児童等」「児童対象性暴力等」の定義と対象となる行為について解説します。

林 利恵

Rie HAYASHI, MPH, PhD
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博士(医学)
特定社会保険労務士
東豊社労士事務所 代表
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医学研究者から社労士へ転身
労働衛生の専門知識を活かし
・就業規則作成
・メンタルヘルス対策
・両立支援
を得意としています
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「児童等」とは(第2条第1項)

この法律で保護の対象となる「児童等」とは、次の者をいいます。

  • 18歳未満の者
  • 18歳以上の者であって、障害により自ら身を守ることが困難なもの等(政令で定める者)

単に18歳未満というだけでなく、障害により自衛が困難な18歳以上の者も含まれる点がポイントです。

「児童対象性暴力等」とは(第2条第2項)

従事者が児童等に対して行う、次のような行為が該当します。

  • 不同意性交等(刑法)
  • 不同意わいせつ(刑法)
  • 児童買春・児童ポルノ
  • 児童福祉法の淫行をさせる行為
  • 条例で禁止される性交等・わいせつ行為(淫行条例等)
  • ①〜④に至らないわいせつな言動で、児童等の心身に有害な影響を与えるもの

重要ポイント①:同意や暴行・脅迫の有無を問わない

児童等の「同意」や「暴行・脅迫」の有無は問われません。

たとえ児童が同意しているように見えても、児童対象性暴力等に該当しうるという点が、この法律の特徴です。

重要ポイント②:刑事罰の有無とは別

刑事罰が科されなかった行為も該当しうる点に注意が必要です。

「児童対象性暴力等」は、あくまで事業者が講ずべき「防止措置」の対象としての概念であり、刑罰が科されたかどうかとは別に判断されます。

参考:教員性暴力等防止法との関係

本法の「児童対象性暴力等」は、教員性暴力等防止法における「児童生徒性暴力等」に相当する行為として規定されています。

教育・保育の現場における性暴力防止の枠組みが、対象事業者を広げて整理されたものといえます。

むすび

「児童対象性暴力等」は、刑法上の不同意性交等・不同意わいせつから、児童買春・児童ポルノ、条例違反、さらに犯罪に至らないわいせつな言動まで幅広く含む概念です。

同意や暴行・脅迫の有無を問わず、刑事罰の有無とも別に判断される点が、防止措置を考えるうえで決定的に重要です。