RI規制法|特定放射性同位元素の防護・事故時の措置・行政監督を解説

RI規制法|特定放射性同位元素の防護・事故時の措置・行政監督を解説 労働社会保険諸法令の基礎知識
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RI規制法は、放射線障害の防止だけでなく、核セキュリティ(特定放射性同位元素の防護)も担う法律です。

この記事では、特定放射性同位元素の防護・事故時の措置・行政による監督について解説します。

林 利恵

Rie HAYASHI, MPH, PhD
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博士(医学)
特定社会保険労務士
東豊社労士事務所 代表
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医学研究者から社労士へ転身
労働衛生の専門知識を活かし
・就業規則作成
・メンタルヘルス対策
・両立支援
を得意としています
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特定放射性同位元素の防護とは

2017年の改正で、RI規制法の目的に「特定放射性同位元素の防護」(核セキュリティ)が追加されました(2019年9月1日施行)。

これは、盗取・テロ等による悪用を防ぐための規制であり、「放射線障害防止法」から「RI規制法」への名称変更の理由となりました。

「特定放射性同位元素」とは

一定数量以上の放射性同位元素で、悪用されると人の生命・身体に重大な影響を及ぼすおそれのあるものをいいます。

危険度(数量)に応じて、防護の区分(3区分)が設けられています。

防護措置の3要素

  • 検知:侵入・異常の検知(センサー・監視カメラ等)
  • 遅延:盗取の遅延(施錠・障壁・固縛等)
  • 対応:通報・対応手順(緊急時対応を含む)

区分に応じて、求められる措置のレベルが異なります。

防護のための体制

  • 特定放射性同位元素防護管理者の選任
  • 特定放射性同位元素防護規程の策定・届出
  • 防護に関する教育訓練、秘密保持等

事故時の措置(危険時の措置)

地震・火災・盗取・漏えい等で放射線障害のおそれが生じた場合、事業者は応急の措置を講じなければなりません。

報告については、盗取・所在不明、管理区域外への漏えい、計画外被ばく等の一定の事故等が生じたときは、その旨を直ちに、その状況およびそれに対する処置を10日以内に、原子力規制委員会に報告しなければなりません(施行規則第28条の3)。「直ちに」と「10日以内」の2段階で報告する点がポイントです。

行政による監督

  • 原子力規制委員会による報告徴収
  • 立入検査(事前通告を行わない立入検査も導入)
  • 基準違反等への使用停止命令・許可取消し等

立入検査の拒否・虚偽陳述等には、罰則が設けられています。

むすび

RI規制法は、2017年改正によって「障害防止(安全)」だけでなく「防護(核セキュリティ)」も担う法律になりました。

特定放射性同位元素には検知・遅延・対応の3要素からなる防護措置が求められます。

また、事故時には「直ちに」報告し「10日以内」に状況・処置を報告する2段階の義務があります。

事故対応・防護・行政監督は、施設の安全文化を支える基盤です。