特定化学物質障害予防規則②|発散抑制措置・作業主任者・健康診断・30年保存を解説

特定化学物質障害予防規則②|発散抑制措置・作業主任者・健康診断・30年保存を解説 労働社会保険諸法令の基礎知識
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特定化学物質障害予防規則(特化則)では、物質の分類に応じた発散抑制措置や、作業主任者の選任、特殊健康診断、記録の長期保存が義務付けられています。

この記事では、特化則の具体的な措置について解説します。

林 利恵

Rie HAYASHI, MPH, PhD
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博士(医学)
特定社会保険労務士
東豊社労士事務所 代表
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医学研究者から社労士へ転身
労働衛生の専門知識を活かし
・就業規則作成
・メンタルヘルス対策
・両立支援
を得意としています
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発散抑制措置(第3条〜第5条)

物質の分類に応じて、講ずべき措置が異なります。

第1類物質・特定第2類物質・オーラミン等については、製造設備の密閉化等の特に厳重な措置が求められます。

第2類物質(蒸気・粉じんが発散するもの)については、密閉設備・局所排気装置・プッシュプル型換気装置のいずれかを設けます。

第3類物質等については、大量漏えいによる急性中毒の防止が中心となり、設備の腐食防止・計測装置・警報設備や、特定化学設備による管理が求められます。

特定化学物質作業主任者の選任(第27条)

第1類・第2類・第3類物質を扱う作業では、作業主任者を選任します。

「特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者技能講習」の修了者から選任するのが原則です。

ただし、特別有機溶剤業務に係る作業では、「有機溶剤作業主任者技能講習」の修了者から選任します。

職務は、作業方法の決定・指揮、装置の点検、保護具の使用状況の監視等です。

作業環境測定(第36条)

第1類・第2類物質の屋内作業場で、6ヶ月以内ごとに1回測定します。

  • 記録は原則3年間保存
  • 特別管理物質に係る記録は30年間保存

特殊健康診断(第39条)

第1類・第2類物質の業務に常時従事する労働者に実施します。

  • 雇入れ時/配置替え時/その後6ヶ月以内ごとに1回
  • 物質ごとに定められた検査項目
  • 特別管理物質の健診個人票は30年間保存

特別管理物質の「30年保存」4点セット

特別管理物質については、次の4種類の記録を30年間保存します。

  • 作業環境測定の記録
  • その評価の記録
  • 特殊健康診断個人票
  • 作業記録(1ヶ月以内ごと)

これらは、発がんの遅発性影響に備えるためのものです。

その他の主な措置

  • 洗浄設備(洗身・洗眼・洗濯設備)の設置(第1類・第2類)
  • 用後処理(除じん・排ガス処理・排液処理等)
  • 運搬・貯蔵時の容器・表示

むすび

特化則は、「分類に応じた発散抑制+測定・健診+記録保存」という枠組みで、特定化学物質による健康障害を防止します。

なかでも特別管理物質については、作業環境測定の記録・その評価の記録・健診個人票・作業記録という30年保存4点セットが最重要のポイントです。