特定化学物質障害予防規則(特化則)では、物質の分類に応じた発散抑制措置や、作業主任者の選任、特殊健康診断、記録の長期保存が義務付けられています。
この記事では、特化則の具体的な措置について解説します。
発散抑制措置(第3条〜第5条)
物質の分類に応じて、講ずべき措置が異なります。
第1類物質・特定第2類物質・オーラミン等については、製造設備の密閉化等の特に厳重な措置が求められます。
第2類物質(蒸気・粉じんが発散するもの)については、密閉設備・局所排気装置・プッシュプル型換気装置のいずれかを設けます。
第3類物質等については、大量漏えいによる急性中毒の防止が中心となり、設備の腐食防止・計測装置・警報設備や、特定化学設備による管理が求められます。
特定化学物質作業主任者の選任(第27条)
第1類・第2類・第3類物質を扱う作業では、作業主任者を選任します。
「特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者技能講習」の修了者から選任するのが原則です。
ただし、特別有機溶剤業務に係る作業では、「有機溶剤作業主任者技能講習」の修了者から選任します。
職務は、作業方法の決定・指揮、装置の点検、保護具の使用状況の監視等です。
作業環境測定(第36条)
第1類・第2類物質の屋内作業場で、6ヶ月以内ごとに1回測定します。
- 記録は原則3年間保存
- 特別管理物質に係る記録は30年間保存
特殊健康診断(第39条)
第1類・第2類物質の業務に常時従事する労働者に実施します。
- 雇入れ時/配置替え時/その後6ヶ月以内ごとに1回
- 物質ごとに定められた検査項目
- 特別管理物質の健診個人票は30年間保存
特別管理物質の「30年保存」4点セット
特別管理物質については、次の4種類の記録を30年間保存します。
- 作業環境測定の記録
- その評価の記録
- 特殊健康診断個人票
- 作業記録(1ヶ月以内ごと)
これらは、発がんの遅発性影響に備えるためのものです。
その他の主な措置
- 洗浄設備(洗身・洗眼・洗濯設備)の設置(第1類・第2類)
- 用後処理(除じん・排ガス処理・排液処理等)
- 運搬・貯蔵時の容器・表示
むすび
特化則は、「分類に応じた発散抑制+測定・健診+記録保存」という枠組みで、特定化学物質による健康障害を防止します。
なかでも特別管理物質については、作業環境測定の記録・その評価の記録・健診個人票・作業記録という30年保存4点セットが最重要のポイントです。
