こども性暴力防止法|安全確保措置(研修・啓発・周知・環境整備)を解説

こども性暴力防止法|安全確保措置(研修・啓発・周知・環境整備)を解説 労働社会保険諸法令の基礎知識
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こども性暴力防止法では、犯罪事実確認に加えて「安全確保措置」が事業者に義務付けられています。

この記事では、安全確保措置のうち、研修・啓発・周知・環境整備について解説します。

林 利恵

Rie HAYASHI, MPH, PhD
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博士(医学)
特定社会保険労務士
東豊社労士事務所 代表
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医学研究者から社労士へ転身
労働衛生の専門知識を活かし
・就業規則作成
・メンタルヘルス対策
・両立支援
を得意としています
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事業者が講ずべき措置の全体像

事業者が講ずべき措置は、大きく次の4つに整理できます。

①犯罪事実確認
②安全確保措置
③防止措置(おそれありの場合)
④情報管理措置

この記事では②のうち研修・啓発・周知・環境整備について解説します。

安全確保措置とは

犯罪事実確認だけでは防ぎきれない性暴力を防止するため、日常的に講ずべき幅広い取組をいいます。

研修・環境整備・周知啓発・早期把握・相談体制等が含まれます。

犯罪歴のない従事者による性暴力や、犯罪に至らない不適切な行為にも対応するための仕組みです。

①従事者への研修・啓発

  • 性暴力や「不適切な行為」に関する従事者への研修
  • 相談を受け得る従事者への研修(相談対応力の確保)
  • 服務規律等のルール作り(してはいけない行為の明確化)

②環境整備

  • 死角をなくす、個室での1対1指導を避ける等の環境面の工夫
  • SNS・連絡ツールの私的利用に関するルール整備

物理的な環境とデジタル上の接触の両面から、性暴力が起きにくい環境をつくることが求められます。

③保護者・児童等への周知・啓発

  • どのような行為が性暴力・不適切な行為に当たるかを周知する
  • 「相談していいこと」「相談先」をこどもにも分かるように伝える

ポイント

研修・啓発・周知は、犯罪歴のない従事者による性暴力や、犯罪に至らない「不適切な行為」を防ぐための土台となります。

犯罪事実確認が「過去」への対応であるのに対し、これらの措置は「現在進行形」のリスクに日常的に備えるものといえます。

むすび

安全確保措置のうち研修・啓発・周知・環境整備は、犯罪事実確認では捕捉できないリスクに日常的に備えるための取組です。

従事者への研修と服務規律の整備、死角やSNS利用に関する環境づくり、保護者・こどもへの周知という多面的な対応が求められます。