こども性暴力防止法では、犯罪事実確認によって得られる極めて機微な情報の管理について、厳格な義務が課されています。
この記事では、情報管理措置の柱・情報管理規程・目的外利用の禁止などについて解説します。
なぜ厳格な情報管理が必要か
犯罪事実確認書・確認記録は「要配慮個人情報」に該当する、極めて機微な情報です。
これらが漏えいすると、対象となった従事者本人だけでなく、被害児童等への二次被害にもつながりかねません。
そのため、通常の個人情報以上に慎重な取扱いが求められます。
情報管理措置の柱
- 犯罪事実確認記録等の適正な管理(法第11条・第14条等)
- 目的外利用・第三者提供の禁止(法第12条等)
- 漏えい等の重大事態発生時の対応(本人通知・国への報告)
- 記録の廃棄・消去(不要になった記録の適切な処分)
情報管理責任者の選任・情報管理規程
事業者は、犯罪事実確認記録等を適正に管理するため、情報管理に関する規程を整備します。
こども家庭庁は「情報管理規程ひな型」を3類型で公開しています。
- 責任者が1名か複数名か
- 法関連システム外で犯罪事実確認記録等を記録・保存するか否か
これらの組み合わせによって求められる措置が変わるため、自社の運用に合った類型を選ぶ必要があります。
目的外利用・第三者提供の禁止
犯罪事実確認記録等は、児童対象性暴力等の防止という目的以外に利用してはならず、原則として第三者に提供することもできません。
人事評価などの別の目的への流用は許されません。
取扱記録の作成
記録の作成・保管・伝達・廃棄などの状況を記録し、取扱いの事後検証を可能にします。
こども家庭庁は、この取扱記録の様式も公開しています。
重要ポイント:監督と命令
情報管理措置の実施状況は、国・所轄庁の監督対象です(報告徴収・立入検査・命令等)。
適正な管理を怠った場合は、是正命令等の対象となりえます。
情報管理は「整備して終わり」ではなく、継続的な運用と検証が求められます。
むすび
犯罪事実確認記録等は要配慮個人情報であり、適正管理・目的外利用の禁止・漏えい時対応・廃棄消去という4つの柱に沿った厳格な管理が必要です。
情報管理規程の整備(3類型のひな型を活用)と取扱記録による事後検証が実務の中心となります。
これらは国・所轄庁の監督対象であり、怠れば是正命令等の対象となります。
