派遣元事業主には、許可制をはじめ、派遣労働者の雇用安定とキャリアアップのための様々な義務が課されています。
この記事では、派遣元事業主の主な義務について解説します。
許可制
すべての労働者派遣事業は、厚生労働大臣の許可が必要です。
- 有効期間:新規3年/更新後5年
- 単位:事業主単位(新たな事業所の設置は届出でOK)
雇用安定措置
同一組織単位に3年間派遣される見込みの労働者に対し、次のいずれかの措置を講じる義務があります。
- 派遣先への直接雇用の依頼
- 新たな派遣先の提供
- 派遣元での無期雇用
- その他安定した雇用継続が図られる措置
3年見込みの場合は義務、1年以上3年未満の見込みの場合は努力義務です。なお、無期雇用の派遣労働者や60歳以上のシニア等は対象外です。
ここで重要なのは、①派遣先への直接雇用の依頼を選んだ場合、それだけでは足りないことがある点です。①を講じても直接雇用に至らなかった場合は、必ず②〜④のいずれかの措置を追加で講じなければなりません(施行規則第25条の2第2項)。
キャリアアップ措置
- 段階的・体系的な教育訓練(有給・無償)(平成27年9月29日 厚生労働省告示第391号 四 ロ)
- 希望者へのキャリア・コンサルティング窓口の設置
その他の主な義務
- 待遇に関する説明義務(雇入れ時/派遣時/求められた時)
- マージン率等の情報提供義務(ネット公開等)
- 派遣先への通知義務
むすび
派遣元事業主には、許可制のもとで、雇用安定措置・キャリアアップ措置・各種説明義務が課されています。
特に雇用安定措置では、派遣先への直接雇用の依頼で雇用継続に至らなかった場合、必ず別の措置を追加で講じる必要がある点が重要です。
派遣労働者の雇用の安定とキャリア形成を支える仕組みが、派遣元の義務として体系的に整備されています。
