雇用保険の傷病手当|病気やケガで働けない場合の給付を解説

雇用保険の傷病手当|病気やケガで働けない場合の給付を解説 労働社会保険諸法令の基礎知識

雇用保険の傷病手当は、求職活動中に病気やケガで働けなくなった場合に支給される給付です。この記事では、傷病手当の支給要件と基本手当との関係について解説します。

林 利恵

Rie HAYASHI, MPH, PhD
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博士(医学)
特定社会保険労務士
東豊社労士事務所 代表
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医学研究者から社労士へ転身
労働衛生の専門知識を活かし
・就業規則作成
・メンタルヘルス対策
・両立支援
を得意としています
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傷病手当とは

傷病手当とは、受給資格者が離職後、ハローワークに求職の申込みをした後に病気やけがで15日以上職業に就くことができない場合に支給される給付です。

健康保険の「傷病手当金」とは別の制度ですので、注意が必要です。

健康保険の傷病手当金との違い

項目雇用保険・傷病手当健康保険・傷病手当金
対象者失業中の受給資格者在職中の被保険者
支給要件15日以上の傷病3日間の待期+4日目から
支給額基本手当日額と同額標準報酬日額の3分の2
支給期間所定給付日数の残日数通算1年6か月

支給要件

傷病手当を受給するためには、次の要件をすべて満たす必要があります。

  • 受給資格者であること
  • 離職後、ハローワークに求職の申込みをしていること
  • 病気やけがのため職業に就くことができない状態が15日以上継続していること
  • 基本手当を受給していないこと

支給額と支給期間

支給額 基本手当日額と同額が支給されます。

支給期間 基本手当の所定給付日数から既に支給された基本手当の日数を差し引いた日数が限度となります。

基本手当との関係

傷病手当と基本手当の関係は、病気やケガの期間により異なります。

14日以内の病気・けが 基本手当を支給します。証明書により事後認定が可能です。

15日以上の病気・けが 傷病手当を支給します。

30日以上働けない場合 次の2つの選択肢があります。

  • 引き続き傷病手当を受ける
  • 受給期間を延長(最大4年)して、治った後に基本手当を受ける

受給期間を延長しても、傷病手当としてすでに支給された日数分は、将来働ける状態になってから受け取れる基本手当の残日数から差し引かれます。

選択肢内容向いているケース
引き続き傷病手当を受ける残りの失業保険の日数をすべて「傷病手当」として使い切る。比較的早く治る見込みがあり、今すぐお金が必要な場合。
受給期間の延長をする一旦受給をストップし、働ける健康状態になってから基本手当を受ける。働ける健康状態になるまで時間がかかりそうな場合。(1年の期限が切れて、残りの手当が消滅するのを防げます)

申請方法

傷病手当の申請は、病気やけがが治った後の最初の認定日までに傷病手当支給申請書を提出します。

むすび

雇用保険の傷病手当は、求職活動中に15日以上病気やケガで働けない場合に支給される給付です。

基本手当日額と同額が支給され、30日以上働けない場合は受給期間の延長も選択できます。

健康保険の傷病手当金とは別の制度ですので、混同しないよう注意が必要です。

病気やケガで働けなくなった場合は、速やかにハローワークに相談し、適切な手続きを行うことが重要です。

Q28 雇用保険(基本手当)の受給手続後に、病気やけがなどにより働くことができない状態になったのですが、基本手当は受給できるのでしょうか。|厚生労働省

基本手当について|ハローワークインターネットサービス

離職されたみなさまへ|厚生労働省 ハローワーク