育児・介護休業法は、育児休業・介護休業の申出が円滑に行われるよう、事業主に雇用環境の整備を義務付けています。
この記事では、育児・介護それぞれの雇用環境整備の措置と雇用管理に関する努力義務について解説します。
育児休業に係る雇用環境の整備(第22条第1項)
事業主は、育児休業・産後パパ育休の申出が円滑に行われるよう、以下のいずれかの措置を講じなければなりません。
男女ともに対象とすることが必要で、可能な限り複数の措置を行うことが望ましいとされています。
- 育児休業に係る研修の実施
- 育児休業に関する相談体制の整備(相談窓口の設置)
- 雇用する労働者の育児休業取得事例の収集・提供
- 育児休業に関する制度および取得促進に関する方針の周知
介護休業等に係る雇用環境の整備(第22条第2項)
2025年4月1日施行の改正により、事業主は介護休業・介護両立支援制度等の申出が円滑に行われるよう、以下のいずれかの措置を講じなければなりません。
- 介護休業・介護両立支援制度等に係る研修の実施
- 介護休業・介護両立支援制度等に関する相談体制の整備
- 雇用する労働者の介護休業・介護両立支援制度等の利用事例の収集・提供
- 介護休業・介護両立支援制度等の利用促進に関する方針の周知
雇用管理・職業能力の開発向上等に関する措置(第22条第3項)
努力義務として、以下の対応が求められます。
- 育児休業・介護休業後は原則として原職または原職相当職に復帰させるよう配慮すること
- 育児休業中の職業能力開発の機会を提供すること(労働者が選択できるものとすること)
育児・介護休業の雇用環境整備の共通ポイント
4つの措置のうちいずれか1つ以上を講じることが義務ですが、可能な限り複数の措置を行うことが望ましいとされています。
取得事例の収集・提供にあたっては、特定の性別・職種・雇用形態に偏らないよう配慮することが重要です。
むすび
育児休業に係る雇用環境の整備は従来からの義務ですが、2025年4月から介護休業等に係る雇用環境の整備も義務化されました。
研修・相談体制・取得事例の収集提供・方針の周知の4つの措置からいずれか1つ以上を講じることが必要で、複数の実施が望ましいとされています。
育児・介護休業後の原職復帰への配慮と休業中の能力開発機会の提供は努力義務として求められています。
