雇用保険の基本手当の受給要件|失業給付を受けるための3つの条件を解説

雇用保険の基本手当の受給要件|失業給付を受けるための3つの条件を解説 労働社会保険諸法令の基礎知識

雇用保険の基本手当は、失業した労働者の生活を保障する中核的な給付です。

この記事では、基本手当を受給するための要件について解説します。

林 利恵

Rie HAYASHI, MPH, PhD
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博士(医学)
特定社会保険労務士
東豊社労士事務所 代表
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医学研究者から社労士へ転身
労働衛生の専門知識を活かし
・就業規則作成
・メンタルヘルス対策
・両立支援
を得意としています
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基本手当とは

基本手当とは、一般被保険者が失業した場合に支給される給付です。

雇用保険の中核となる給付であり、失業中の生活を保障します。

受給要件

基本手当を受給するためには、次の3つの要件をすべて満たす必要があります。

①離職による被保険者資格を喪失の確認を受けたこと 雇用保険の被保険者でなくなっていることが必要です。

②労働の意思及び能力があるにもかかわらず職業に就くことができない状態(失業)にあること 働く意思と能力があるが、就職できない状態であることが要件です。病気やケガで働けない場合は、この要件を満たしません。

③原則:離職日以前2年間に被保険者期間が通算12か月以上あること 一定期間の被保険者期間が必要です。

週20時間未満への変更で雇用保険資格喪失した場合

所定労働時間が週20時間未満となり雇用保険の資格を喪失した場合、上記①の要件に当てはまります。さらに上記③の要件を満たすことを前提として、上記②の失業の状態であれば基本手当を受給できることになります。

上記②の要件では、「就職した日」があるときは失業の認定が行われません。つまり基本手当を受給することができません。

「就職した日」の定義は、厚生労働省の「雇用保険に関する業務取扱要領(令和8年1月1日以降)」の「51255(5) 就職した日又は自己の労働による収入があったかどうかの確認」に詳しく示されています。

就職とは雇用関係に入るものはもちろん、請負、委任により常時労務を提供する地位にある場合、自営業を開始した場合等であって、原則として1日の労働時間が4時間以上のもの(4時間未満であっても被保険者となる場合も含む。)をいい、現実の収入の有無を問わない。

自己の労働による収入とは就職には該当しない短時間の就労等による収入であり、原則として1日の労働時間が4時間未満のもの(被保険者となる場合を除く。)をいう(雇用関係の有無を問わない)。

なお、1日の労働時間が4時間未満であっても、それに専念するため安定所の職業紹介にすぐに応じられないなど、他に就職活動を行わない場合は、当然に、労働の意思及び能力がないものとして取り扱う。

51255(5) 就職した日又は自己の労働による収入があったかどうかの確認

特定受給資格者・特定理由離職者の特例

倒産・解雇等により離職した特定受給資格者や、正当な理由のある自己都合退職をした特定理由離職者については、被保険者期間の要件が緩和されます。

特例の内容 離職日以前1年間に被保険者期間が通算6か月以上あれば受給可能です。

被保険者期間のカウント方法

被保険者期間は、次のようにカウントされます。

離職日から1か月ごとに区切り、賃金支払基礎日数が11日以上または賃金支払基礎となる時間数が80時間以上ある月を1か月とカウントします。

受給期間

基本手当の受給期間は、原則として離職日の翌日から1年間です。

この期間内に、所定給付日数分の基本手当を受給することができます。

むすび

基本手当を受給するためには、離職による資格喪失、失業の状態、一定の被保険者期間の3つの要件を満たす必要があります。

特定受給資格者や特定理由離職者については、被保険者期間の要件が緩和されます。

受給期間は原則1年間ですので、この期間内に求職活動を行い、所定給付日数分の給付を受けることになります。

※ 詳細は最寄りのハローワークでご相談ください。

雇用保険(基本手当)の受給要件を教えてください。|Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)厚生労働省