パートタイム・有期雇用労働法は、パートタイム労働者や有期雇用労働者の待遇改善を図るための法律です。
同一労働同一賃金の根拠法として、正社員との不合理な待遇差の解消を目指しています。この記事では、法律の目的・適用対象・主な定義・待遇差の判断要素について解説します。
目的
短時間労働者および有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する措置を講じ、通常の労働者との均衡のとれた待遇の確保等を図ることにより、短時間労働者および有期雇用労働者がその有する能力を有効に発揮することができるようにし、もってその福祉の増進を図り、ひいては経済および社会の発展に資することを目的とします。
適用対象
①短時間労働者(パートタイム労働者)
同一の事業主に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者が対象です。
②有期雇用労働者
事業主と期間の定めのある労働契約を締結している労働者が対象です。
主な定義
①通常の労働者
同一の事業主に雇用される通常の労働者、いわゆる正社員等(無期雇用フルタイム労働者)をいいます。
②職務の内容
業務の内容と当該業務に伴う責任の程度を合わせたものをいいます。
③職務の内容および配置の変更の範囲
転勤・人事異動・昇進等の有無や範囲をいいます。
待遇差の判断要素
均衡待遇(不合理な待遇差の禁止・第8条)
以下の3つの要素を考慮して判断されます。
- 職務の内容(業務の内容+責任の程度)
- 職務の内容および配置の変更の範囲(転勤・人事異動・昇進等の有無や範囲)
- その他の事情(職務の成果・能力・経験・労使交渉の経緯等)
均等待遇(差別的取扱いの禁止・第9条)
以下の2つの要素が同一である場合に適用されます。
- 職務の内容(業務の内容+責任の程度)
- 職務の内容および配置の変更の範囲(転勤・人事異動・昇進等の有無や範囲)
むすび
パートタイム・有期雇用労働法は、短時間労働者と有期雇用労働者を対象に、通常の労働者との均衡のとれた待遇の確保を目的とする法律です。
待遇差の判断には均衡待遇と均等待遇の2種類があり、均衡待遇は職務の内容・変更の範囲・その他の事情の3要素、均等待遇は職務の内容と変更の範囲の2要素で判断される点が重要な違いです。
次回以降、各条文の内容を順次解説します。
