雇用保険の高年齢雇用継続給付|60歳以降の賃金低下を補う制度を解説

雇用保険の高年齢雇用継続給付|60歳以降の賃金低下を補う制度を解説 労働社会保険諸法令の基礎知識

雇用保険の高年齢雇用継続給付は、60歳以降も働き続ける人の賃金が低下した場合に支給される給付です。

この記事では、2つの給付金の種類と支給要件について解説します。

林 利恵

Rie HAYASHI, MPH, PhD
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博士(医学)
特定社会保険労務士
東豊社労士事務所 代表
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医学研究者から社労士へ転身
労働衛生の専門知識を活かし
・就業規則作成
・メンタルヘルス対策
・両立支援
を得意としています
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高年齢雇用継続給付とは

高年齢雇用継続給付とは、60歳以降も働き続ける人の賃金が60歳時点と比べて低下した場合に、その低下を補うために支給される給付です。

高齢期の雇用の継続を支援することを目的としています。

高年齢雇用継続給付の2つの種類

高年齢雇用継続給付には、次の2つの種類があります。

①高年齢雇用継続基本給付金 雇用保険の基本手当を受給せず継続雇用されている人が対象です。

②高年齢再就職給付金 基本手当受給(残日数100日以上)後に再就職した人が対象です。

支給要件

高年齢雇用継続給付を受給するためには、次の要件をすべて満たす必要があります。

  • 60歳以上65歳未満の被保険者
  • 被保険者期間が5年以上
  • 賃金が60歳時点の75%未満に低下

支給額

支給額は、賃金低下率に応じて決定されます(支給限度額・最低限度額あり)。

令和7年4月1日以降に60歳に達した方(誕生日が1965年3月31日以降)

  • 64%以下に低下:賃金の10%
  • 64%超75%未満:逓減された率

令和7年3月31日以前に60歳に達した方

  • 61%以下に低下:賃金の15%
  • 61%超75%未満:逓減された率

例2のように、令和7年3月31日以前に60歳に達した方であっても、令和7年4月1日時点で被保険者であった期間が5年以上ない方は、令和7年4月1日以降に60歳に達した方と同様に縮小された支給率になります。

令和7年4月1日から高年齢雇用継続給付の支給率を変更します|厚生労働省 ハローワーク

支給期間

支給期間は、給付の種類により異なります。

高年齢雇用継続基本給付金 60歳到達月から65歳到達月まで

高年齢再就職給付金 基本手当の残日数により期間が異なります。

  • 100日以上200日未満:再就職日から1年間
  • 200日以上:再就職日から2年間

ただし、上記期間にかかわらず65歳到達月までとなります。

むすび

高年齢雇用継続給付は、60歳以降も働き続ける人の賃金低下を補う制度です。

継続雇用の場合は基本給付金、再就職の場合は再就職給付金が支給されます。

賃金が60歳時点の75%未満に低下した場合、最大で賃金の10%(令和7年3月31日以前に60歳到達の場合は15%)が支給されます。

65歳までの雇用継続を支援する重要な制度ですので、該当する場合は積極的に活用することが大切です。

令和7年4月1日から高年齢雇用継続給付の支給率を変更します|厚生労働省 ハローワーク

高年齢雇用継続給付の内容および支給申請手続きについて|厚生労働省