パートタイム・有期雇用労働法第6条は、短時間・有期雇用労働者を雇い入れる際に、労働基準法の明示事項に加えて追加の事項を明示する義務を定めています。
2026年10月の施行規則改正により、明示事項が追加されました。
この記事では、明示すべき事項・方法・罰則について解説します。
労働条件の明示義務(第6条)
事業主は、短時間・有期雇用労働者を雇い入れたときは、速やかに、労働基準法第15条の規定による明示事項に加え、以下の事項を文書の交付等により明示しなければなりません。
明示すべき事項
- 昇給の有無
- 退職手当の有無
- 賞与の有無
- 相談窓口(苦情処理・相談のための担当者・窓口)
- 待遇の相違等に関する説明を求めることができる旨(2026年10月1日施行の施行規則改正により追加)
明示の方法
原則として文書の交付により行います。労働者が希望する場合はFAX・メール等によることも可能です。
通知書の記載例(厚生労働省モデル労働条件通知書)

違反した場合の罰則
①〜⑤のいずれかを明示しなかった場合、10万円以下の過料が科されます。
労働基準法第15条との関係
労働基準法第15条による明示事項(賃金・労働時間等)に加えて、①〜⑤を追加で明示する必要があります。
パートタイム・有期雇用労働法独自の明示義務として位置づけられています。
2026年10月改正のポイント
改正前の明示事項は①〜④でしたが、改正後は⑤が追加され①〜⑤となりました。
パートタイム・有期雇用労働者が自ら待遇の説明を求めやすくするための改正です。
雇い入れ時から「説明を求めることができる」と知らせることで、労働者の権利行使を促進することが目的です。
むすび
パートタイム・有期雇用労働法第6条は、雇い入れ時に昇給・退職手当・賞与の有無、相談窓口、そして2026年10月から新たに「待遇の相違等に関する説明を求めることができる旨」の明示を義務付けています。
いずれかの事項を明示しなかった場合は10万円以下の過料の対象となります。
労働基準法第15条の明示事項とあわせて、漏れなく対応することが重要です。
