労働保険料は、賃金総額を基礎として計算されます。
この記事では、賃金総額の定義と、賃金に含まれるもの・含まれないものについて解説します。
賃金総額とは
賃金総額とは、労働保険料の算定基礎となる、事業主がその事業に使用するすべての労働者に支払う賃金の総額です。
労働保険料の計算式「賃金総額×保険料率」における「賃金総額」を正確に把握することが重要です。
賃金に含まれるもの
次のものは、賃金総額に含まれます。
- 基本給、賞与、通勤手当、残業手当
- 住宅手当、家族手当、役職手当
- 現物給与(食事、住居等を通貨以外で支給)
- 前払い退職金(支給の基準や額が明確な場合)
労働の対償として支払われるものは、原則として賃金に含まれます。
賃金に含まれないもの
次のものは、賃金総額に含まれません。
- 役員報酬(労働者性がない場合)
- 退職金(臨時に支払われるもの)
- 結婚祝金、死亡弔慰金、災害見舞金等
- 出張旅費、宿泊費等の実費弁償
- 解雇予告手当
- 休業補償費
恩恵的な給付や実費弁償は、賃金に含まれません。
労災保険と雇用保険の違い
賃金総額の範囲は、労災保険と雇用保険で異なります。
労災保険 すべての労働者の賃金が対象となります。
雇用保険 雇用保険被保険者の賃金のみが対象となります。
雇用保険の被保険者に該当しない労働者(週20時間未満の短時間労働者など)の賃金は、雇用保険の賃金総額には含まれません。
むすび
労働保険料の算定基礎となる賃金総額は、労働の対償として支払われる基本給や諸手当、賞与などが含まれます。
一方、恩恵的な給付や実費弁償は含まれません。
また、労災保険はすべての労働者、雇用保険は被保険者のみの賃金が対象となる点で違いがあります。
正確な保険料計算のためには、何が賃金に含まれるか・含まれないかを正しく理解することが重要です。
