所定外労働の制限・時間外労働の制限・深夜業の制限|育児・介護休業法の3つの制限を解説

所定外労働の制限・時間外労働の制限・深夜業の制限|育児・介護休業法の3つの制限を解説 労働社会保険諸法令の基礎知識

育児・介護休業法には、子の養育や家族の介護を行う労働者を守るための3つの労働時間制限があります。

この記事では、所定外労働の制限・時間外労働の制限・深夜業の制限について解説します。

林 利恵

Rie HAYASHI, MPH, PhD
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博士(医学)
特定社会保険労務士
東豊社労士事務所 代表
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医学研究者から社労士へ転身
労働衛生の専門知識を活かし
・就業規則作成
・メンタルヘルス対策
・両立支援
を得意としています
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所定外労働の制限(残業免除)

小学校就学前の子を養育する労働者が対象です。使用者は所定労働時間を超えて労働させてはなりません。申出は1か月前までに行います。

除外される労働者

  • 法律上の除外:日々雇用される労働者
  • 労使協定による除外:入社1年未満の労働者、週所定労働日数が2日以下の労働者

時間外労働の制限

小学校就学前の子を養育する労働者、または要介護状態の家族を介護する労働者が対象です。1か月24時間・1年150時間を超える時間外労働をさせてはなりません。申出は1か月前までに行い、1回の申出につき1か月以上1年以内の期間で取得します。

除外される労働者

日々雇用される労働者、入社1年未満の労働者、週所定労働日数が2日以下の労働者

深夜業の制限

小学校就学前の子を養育する労働者、または要介護状態の家族を介護する労働者が対象です。午後10時〜午前5時の深夜に労働させてはなりません。申出は1か月前までに行い、1回の申出につき1か月以上6か月以内の期間で取得します。

除外される労働者

日々雇用される労働者、入社1年未満の労働者、週所定労働日数が2日以下の労働者のほか、以下の場合も除外されます。

  • 深夜においてその子を常態として保育できる同居の家族(要件あり)がいる場合
  • 深夜において対象家族を介護できる同居の家族(要件あり)がいる場合
  • 所定労働時間の全部が深夜にある場合
同居家族の要件について

16 歳以上の同居の家族であって、次の①〜③のいずれにも該当する者をいいます。

  • 深夜に就業していないこと(深夜における就業日数が1か月について3日以下の場合を含む)
  • 負傷、疾病等により子の保育が困難な状態でないこと
  • 6週間(多胎妊娠の場合は 14 週間)以内に出産する予定であるか、又は産後8週間を経過しない者でないこと

つまり、①〜③に該当する16歳以上の同居の家族がいれば、「深夜業の制限」は使えません。

3つの制限の比較

所定外労働時間外労働深夜業
対象年齢就学前就学前就学前
介護も対象
申出期限1か月前1か月前1か月前
期間制限なし1年以内6か月以内

むすび

育児・介護休業法の3つの制限は、いずれも小学校就学前の子の養育または要介護状態の家族の介護を行う労働者が対象です。

所定外労働の制限は期間制限なし、時間外労働の制限は1年以内、深夜業の制限は6か月以内という違いがあります。

深夜業の制限は除外される労働者の範囲が広く、同居家族による保育・介護が可能な場合や所定労働時間の全部が深夜にある場合も除外対象となる点が特徴です。