労働保険の延納制度は、概算保険料を分割して納付できる制度です。
この記事では、延納の要件と納期限について解説します。
延納とは
延納とは、概算保険料を最大3回に分割して納付できる制度です。
一括納付が困難な事業主の負担を軽減するために設けられています。
延納の要件
延納を利用するためには、次のいずれかの要件を満たす必要があります。
①概算保険料の額が40万円以上 労災保険と雇用保険の両方が成立している場合の基準です。
労災保険または雇用保険のみが成立している場合は、20万円以上で延納が可能です。
②労働保険事務組合に委託している場合 労働保険事務組合に労働保険事務を委託している場合は、金額に関係なく延納することができます。
継続事業の納期限
継続事業の場合、概算保険料は次の3期に分割して納付します。
第1期(4月から7月分) 納期限:7月10日
第2期(8月から11月分) 納期限:10月31日
第3期(12月から3月分) 納期限:翌年1月31日
労働保険事務組合委託の場合 第2期と第3期の納期限は、それぞれ14日延長されます。
注意点
延納制度を利用する際には、次の点に注意が必要です。
確定保険料は延納できない 確定保険料は一括納付となります。延納できるのは概算保険料のみです。
分割回数の制限 保険関係の成立時期によっては、2期に分割または延納不可となる場合があります。
有期事業の特例 有期事業は、事業期間や概算保険料の額により納期限が異なります。
第1期の納期限は延長されない 労働保険事務組合に委託している場合でも、第1期の納期限(7月10日)は延長されません。延長されるのは第2期と第3期のみです。

むすび
労働保険の延納制度は、概算保険料の負担を分散できる便利な制度です。
概算保険料が40万円以上の場合、または労働保険事務組合に委託している場合に利用できます。
継続事業では最大3回に分割し、それぞれの納期限までに納付します。
ただし、確定保険料は延納できず一括納付となる点、労働保険事務組合委託でも第1期は延長されない点に注意が必要です。
