労働保険の継続事業の一括|複数事業所の保険関係をまとめる制度を解説

労働保険の継続事業の一括|複数事業所の保険関係をまとめる制度を解説 労働社会保険諸法令の基礎知識

労働保険の継続事業の一括は、同一の事業主が複数の継続事業を行っている場合に、厚生労働大臣の認可を受けて1つの保険関係として一括できる制度です。

この記事では、一括の要件と届出、有期事業の一括との違いについて解説します。

林 利恵

Rie HAYASHI, MPH, PhD
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博士(医学)
特定社会保険労務士
東豊社労士事務所 代表
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医学研究者から社労士へ転身
労働衛生の専門知識を活かし
・就業規則作成
・メンタルヘルス対策
・両立支援
を得意としています
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継続事業の一括とは

継続事業の一括とは、同一の事業主が複数の継続事業を行っている場合に、厚生労働大臣の認可を受けて、1つの保険関係として一括できる制度です。

たとえば、複数の支店や営業所を持つ事業主が、それぞれの事業所で個別に労働保険の手続きを行う代わりに、まとめて管理できるようになります。

労働保険 継続事業一括申請の手引き|大阪労働局

一括の要件

継続事業の一括が認められるためには、次のすべての要件を満たす必要があります。

  1. 事業主が同一であること。同じ事業主が行う複数の事業であることが必要です。
  2. それぞれの事業が継続事業であること。有期事業は対象になりません。
  3. 保険関係区分(一元適用・二元適用)が同じであること。異なる適用区分の事業同士は一括できません。
  4. それぞれの事業が、労災保険率表の事業の種類が同一であること。業種が異なる事業同士は一括できません。

届出

継続事業の一括を行うには、「継続事業一括認可申請書」を厚生労働大臣(実務上は指定事業の所轄労働局長)に提出します。

認可を受けて初めて一括されるため、届出により当然に一括されるわけではありません。この点が重要なポイントです。

労働保険 継続事業一括申請の手引き|大阪労働局

有期事業の一括との違い

継続事業の一括と有期事業の一括では、届出の扱いが大きく異なります。

有期事業の一括は、届出不要で、要件を満たせば法律上当然に一括されます。

一方、継続事業の一括は、届出が必要で、厚生労働大臣の認可を受けて初めて一括されます。

むすび

継続事業の一括は、複数の継続事業を持つ事業主が保険関係を1つにまとめ、事務手続きを効率化できる制度です。

ただし、有期事業の一括とは異なり、厚生労働大臣の認可が必要である点に注意が必要です。

労働保険 継続事業一括申請の手引き|大阪労働局