この記事では罰則、派遣労働者への適用、そして最低賃金法の全体像についてまとめます。
罰則
最低賃金違反には、次のような罰則があります。
①地域別最低賃金違反(第40条) 50万円以下の罰金
②特定最低賃金違反(労働基準法第120条) 30万円以下の罰金
地域別最低賃金の方が罰則が重くなっています(すべての労働者に適用されるため)。
派遣労働者への適用(第13条)
派遣労働者には「派遣先」の事業場に適用される最低賃金が適用されます。
具体例
- 派遣元:A県(最低賃金1,000円)
- 派遣先:B県(最低賃金1,050円) →B県の1,050円が適用されます
最低賃金の支払義務を負うのは「派遣元」です。
周知義務(第8条)
使用者は、最低賃金の適用を受ける労働者の範囲、最低賃金額等を常時作業場の見やすい場所に掲示する等の方法により周知しなければなりません。
適用除外
船員法の適用を受ける船員には最低賃金法は適用されません。
最低賃金法のポイント
最低賃金法の重要なポイントは、次のとおりです。
- 最低賃金未満の契約は「無効」→最低賃金と同様とみなす
- 地域別最低賃金は「都道府県」ごとに設定
- 特定最低賃金は「産業」ごとに設定
- 両方適用される場合は「高い方」を支払う
- 派遣労働者には「派遣先」の最低賃金が適用
- 対象外:精皆勤手当、通勤手当、家族手当、時間外等手当、賞与、臨時の賃金
- 減額特例には「都道府県労働局長の許可」が必要
むすび
最低賃金以上支払わなかった使用者には罰則があり、地域別最低賃金違反(50万円以下)の方が特定最低賃金違反(30万円以下)より重い罰則となっています。
派遣労働者には派遣先の最低賃金が適用され、支払義務は派遣元が負います。
使用者には周知義務があり、船員は適用除外となります。
最低賃金法は、最低賃金未満の契約を無効とし、地域別と特定の2種類の最低賃金を設定し、派遣労働者には派遣先の基準を適用するなど、労働者の生活を守る重要な法律です。
