労働保険の保険関係は、事業が廃止されたり労働者を使用しなくなったときに法律上当然に消滅します。この記事では、保険関係消滅時の手続きと届出期限について解説します。
保険関係の消滅とは
保険関係の消滅とは、事業が廃止・終了したとき、または労働者を使用しなくなったときに、法律上当然に消滅することをいいます。
事業主の届出によって消滅するのではなく、事実の発生により自動的に消滅します。
消滅届の届出
保険関係が消滅したときは、次の手続きが必要です。
届出先
- 一元適用事業:所轄労働基準監督署長または所轄公共職業安定所長
- 二元適用事業(労災):所轄労働基準監督署長
- 二元適用事業(雇用):所轄公共職業安定所長
届出期限 保険関係が消滅した日の翌日から起算して10日以内
確定保険料の申告・納付
保険関係が消滅したときは、その時点で保険料を確定精算する必要があります。
届出期限 保険関係が消滅した日の翌日から起算して50日以内
年度途中で消滅した場合 その時点で確定精算を行います。
還付請求 既に納付した概算保険料の額が、確定保険料の額より多い場合には「労働保険料還付請求書」を提出します。
労働者がいなくなった場合
労働者がいなくなった場合、労災保険と雇用保険で消滅時期が異なることがあります。
労災保険 労働者が0人になった時点で消滅します。
雇用保険 雇用保険の被保険者が0人になった時点で消滅します。
消滅時期のずれ 労災保険と雇用保険で消滅時期がずれる場合があります。
例えば、週20時間未満のアルバイトのみになった場合、このアルバイトは雇用保険の被保険者には該当しないため、雇用保険のみ消滅します。一方、労災保険は労働者が1人でもいれば適用されるため、労災保険は継続します。
むすび
労働保険の保険関係は、事業廃止や労働者不在により法律上当然に消滅します。
事業主は、保険関係消滅日の翌日から10日以内に消滅届を、50日以内に確定保険料の申告・納付を行う必要があります。年度途中での消滅の場合は、その時点で確定精算を行います。
また、労災保険と雇用保険では被保険者の範囲が異なるため、消滅時期がずれる場合があることに注意が必要です。
