労災保険給付には、給付の種類ごとに定められた時効があります。この記事では、給付別の時効期間と起算日について解説します。
時効2年の給付
次の給付は、時効が2年です。
療養(補償)等給付 療養の費用を支出した日ごとの翌日から2年
休業(補償)等給付 賃金を受けない日ごとの翌日から2年
葬祭料等 労働者が死亡した日の翌日から2年
介護(補償)等給付 介護を受けた月の翌月の1日から2年
二次健康診断等給付 一次健康診断の受診日から3か月以内(※これは時効ではなく請求期限です)
時効5年の給付
次の給付は、時効が5年です。
障害(補償)等給付 傷病が治ゆした日の翌日から5年
遺族(補償)等給付 労働者が死亡した日の翌日から5年
時効がない給付
次の給付には時効がありません。
傷病(補償)等年金 労働基準監督署長の職権決定により支給されるため、時効の概念がありません。
療養の給付(現物給付) 現物給付であるため、時効はありません。
時効の覚え方
労災保険給付の時効は、次のように覚えると分かりやすいでしょう。
2年:短期給付 療養・休業・葬祭・介護など、比較的短期間で発生する給付
5年:長期給付 障害・遺族など、長期的な補償が必要な給付
消滅時効(2年)の見直しについて
令和8年1月14日に労働政策審議会が厚生労働大臣に制度の見直しを建議しました。
一部の給付について、消滅時効2年を5年にするというものです。
対象となる給付は、【発症後の迅速な保険給付請求が困難な場合があると考えられる疾病を原因として請求する場合】とのことです。
さらに、労働基準法の災害補償請求権も同様に時効延長が適当であるとのことでした。
今後の法改正の動向に注目です。

むすび
労災保険給付には給付の種類ごとに時効が定められており、時効を過ぎると請求できなくなります。特に療養費用や休業給付は「日ごと」に時効が進行するため、早めの請求が重要です。
障害給付や遺族給付は時効が5年と長めですが、それでも期限があることに注意が必要です。
労災事故が発生した場合は、速やかに労働基準監督署へ相談し、適切な時期に請求することが大切です。

