労働安全衛生法の安全衛生教育|雇入れ時・特別教育など5つの教育を解説

労働安全衛生法の安全衛生教育|雇入れ時・特別教育など5つの教育を解説 労働社会保険諸法令の基礎知識

労働安全衛生法では、労働災害を防止するための安全衛生教育が義務づけられています。

この記事では、5つの安全衛生教育の種類と内容について解説します。

林 利恵

Rie HAYASHI, MPH, PhD
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博士(医学)
特定社会保険労務士
東豊社労士事務所 代表
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医学研究者から社労士へ転身
労働衛生の専門知識を活かし
・就業規則作成
・メンタルヘルス対策
・両立支援
を得意としています
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安全衛生教育の種類

安全衛生教育には、次の5つの種類があります。

①雇入れ時の教育(第59条第1項) 義務・全業種

②作業内容変更時の教育(第59条第2項) 義務・全業種

③特別教育(第59条第3項) 義務・危険有害業務

④職長等教育(第60条) 義務・建設業、製造業等の一定の業種

⑤危険有害業務従事者への教育(第60条の2) 努力義務

雇入れ時の教育

雇入れ時の教育は、次のとおりです。

対象 新たに雇い入れた労働者(正社員・パート等問わず全員)

時期 雇入れ時

内容 機械等の取扱い方法、作業手順、整理整頓、事故時の応急措置等

省略 十分な知識・技能がある場合は一部省略可能です。

作業内容変更時の教育

作業内容変更時の教育は、次のとおりです。

対象 作業内容を変更した労働者

内容 雇入れ時教育と同様です。

特別教育

特別教育は、危険または有害な業務に従事させる労働者に対して実施します。

業務例 クレーン運転、フォークリフト運転、アーク溶接、酸素欠乏危険作業等

記録 特別教育の記録を3年間保存する必要があります。

職長等教育

職長等教育は、新たに職長等(作業中の労働者を直接指導・監督する者)になった者に対して実施します。

対象業種 建設業、製造業(ただし、次に掲げるものを除く。たばこ製造業、紡績業及び染色整理業を除く繊維工業、衣服その他の繊維製品製造業、セロファン製造業を除く紙加工品製造業)、電気業、ガス業、自動車整備業、機械修理業(労働安全衛生法施行令第19条)

内容 作業方法の決定、労働者の配置、指導・監督の方法等

教育の費用・時間

安全衛生教育の費用と時間は、次のとおりです。

費用 事業者負担

時間 労働時間として賃金支払義務があります。

むすび

労働安全衛生法では、雇入れ時、作業内容変更時、特別教育、職長等教育など5つの安全衛生教育が定められています。

雇入れ時と作業内容変更時の教育は全業種で義務、特別教育は危険有害業務で義務、職長等教育は一定の業種で義務です。

教育の費用は事業者負担であり、実施時間は労働時間として賃金支払義務があります。

適切な安全衛生教育の実施が、労働災害の防止と安全な職場環境の実現につながります。