労災保険の療養(補償)等給付は、業務災害や通勤災害により負傷または疾病にかかった労働者に対する医療給付です。この記事では、給付の種類と範囲について解説します。
療養(補償)等給付とは
療養(補償)等給付は、労災により負傷したり病気になったりした労働者の治療に必要な医療を提供する給付です。
業務災害の場合は「療養補償給付」、通勤災害の場合は「療養給付」と呼ばれます。
給付の2つの種類
療養(補償)等給付には、受給方法によって2つの種類があります。
①療養の給付(現物給付) 労災指定医療機関等で直接治療を受けることができます。労働者は原則として窓口での支払いが不要です。
②療養の費用の支給(現金給付) 労災指定医療機関以外で治療を受けた場合、いったん費用を支払った後、労働基準監督署に請求することで費用の支給を受けることができます。
給付の範囲
療養(補償)等給付の範囲には、以下のものが含まれます。
- 診察
- 薬剤・治療材料の支給
- 処置・手術その他の治療
- 居宅における療養上の管理およびその療養に伴う世話その他の看護
- 病院または診療所への入院およびその療養に伴う世話その他の看護
- 移送
給付期間と通勤災害の一部負担金
給付期間 療養(補償)等給付は、傷病が治ゆするまで(症状固定を含む)支給されます。健康保険のような給付期間の制限はありません。
通勤災害の一部負担金 通勤災害の場合は、1回の災害につき原則200円の一部負担金が必要です。この負担金は、初回の休業給付から控除されます。
※ 一部負担金がかからない場合
- 療養後3日以内に死亡した方
- 休業給付を受けない方(休業3日以内、休業中に給与が支払われている等)
- 第三者の行為による通勤災害で療養給付を受ける方
- 同一の通勤災害による療養給付で一部負担金をすでに納付した方
むすび
療養(補償)等給付は、労災により負傷または疾病にかかった労働者の治療を幅広くカバーする制度です。
労災指定医療機関での受診が原則ですが、やむを得ない場合は非指定医療機関でも受診可能です。
治療が必要な場合は、速やかに会社へ報告し、適切な手続きを行うことが大切です。

