労災保険の介護(補償)等給付は、障害年金や傷病年金を受給している労働者が介護を必要とする場合に支給される給付です。この記事では、支給要件と給付額について解説します。
介護(補償)等給付とは
業務災害の場合は「介護補償給付」、通勤災害の場合は「介護給付」と呼ばれます。
重度の障害により常時または随時介護が必要な状態にある労働者の介護費用を補償する給付です。
支給要件
介護(補償)等給付を受けるためには、次のすべての要件を満たす必要があります。
①障害(補償)年金または傷病(補償)年金の受給者であること
②障害等級・傷病等級が第1級、または第2級の精神神経・胸腹部臓器の障害であること
③現に介護を受けていること
④病院・診療所に入院していないこと
⑤介護老人保健施設等に入所していないこと
給付額
介護(補償)等給付の額は、常時介護と随時介護で異なります。また、親族等の介護を受けているかどうかによっても計算方法が異なります(令和7年8月時点)。
常時介護
- 親族等の介護を受けていない場合:実費(上限186,050円)
- 親族等の介護を受けている場合:実費(上限186,050円)と最低保障額(85,490円)の高い方
随時介護
- 親族等の介護を受けていない場合:実費(上限92,980円)
- 親族等の介護を受けている場合:実費(上限92,980円)と最低保障額(42,770円)の高い方
「支給すべき事由が生じた月」の例外
介護が必要になった最初の月(事由が生じた月)については、親族の介護の有無にかかわらず、最低保障額の適用はありません。この月だけは、一律で「実際に支出した実費」のみの支給となります。
介護(補償)等給付の特徴
特別支給金はなし 他の労災給付とは異なり、介護(補償)等給付には特別支給金の上乗せはありません。
時効 請求の時効は、介護を受けた月の翌月の1日から2年です。月ごとに請求が可能ですので、定期的に請求することが大切です。
むすび
介護(補償)等給付は、重度の障害により介護が必要な労働者の介護費用を補償する制度です。常時介護と随時介護で給付額が異なり、親族介護の場合は最低保障額が設定されています。月ごとに請求が可能で、時効は2年ですので、継続的に請求手続きを行うことが重要です。

